外構・エクステリア工事にCADが良い3つの理由
今日は図面のお話です。
外構・エクステリアを依頼すると、まずはどこの会社も『図面』を作成します。
平面図から始まり、パース、立面図、構造図、断面図、などなど。
どこまで書くか、というのはその工事の規模や種類にもよりますが、こういった図面を作成するところから工事は始まります。
そしてこの図面。
会社のカラーを出す履歴書のようなものであり、手書きのものやCADを使ったもの、写真を多用するものなどそこそこによって様々です。
最初にお客様に見ていただく具体的な提案書ですからね^^
自分たちの伝えたいメッセージや思いをこれでもか!っと沢山詰め込みます。
だからこそ、それぞれの会社の個性が出るんですね。
そしてそういった中、私たちアウクバガーデンでは、CAD、つまりコンピューターを使っての図面作成をしています。
そのCADを使った図面作成について、感じていることをお話していきたいと思います^^
CADって??何が優れているの??
ご存知の方も多いかと思いまうが、まずはCADについての簡単なご説明から。
CADとはComputer Aided Designの略字です。
つまりコンピューターを使った設計支援、ということですね。
昔は手書きで書いていた図面をコンピューターを使って書きましょう!というもので、建築に限らず土木や電気、半導体などにもそれぞれの専門CADがあります。
どの業界も、今ではCAD無しでは進まない!というくらい一般的になっていますね^^
ちなみにCADを使用して作成した実際の図面(パース)はこういった感じです。
如何ですか?
これらのパースは実際にお客様との打ち合わせで使ったものです。
ぱっと見は写真??と思うくらいリアルですね^^
では次に具体的に私たちがなぜCADを使うのか、3つの理由を挙げて説明していきたいと思います。
CADの優れた点は?私たちが使う4つの理由
1、よりリアルな完成後の姿がイメージできる
まず何よりも大きな理由はこれでしょう。
リアルさ、です。
図面は見慣れないと中々完成後の姿をイメージするのは難しいもの。
特に平面図しかないと、それを頭の中で立体的に想像して・・・というのはトレーニングをしないと中々出来るものではありません。
その点、CADで作った図面、特にパース図は写真とも見間違うほど精巧に作成することが出来ます。
その結果、より具体的に完成後の姿をイメージすることが出来るのです。
細部にわたって見ることが出来るので、あ、ここはこうした方がいいな、こうした方が使いやすいな、ということにお客様自身が気づくことも大きなメリットです。
『気付き』、大事ですよね。
具体的に見ることによって、今まで見えなかった点にまでより深く気づくことが出来るので、最終的により良いものが出来上がります^^
ちなみに、今は話題のVRを取り入れたものも作ることが出来るので、実際にお庭に立っているような臨場感あるイメージも見ることが出来ますよ!
2、変更のお願いを言い出しやすい
次に挙げられる理由、それはCADで作成した図面に対してはお客様自身が気に入らない点があれば変更を言い出しやすいということです。
少し話がそれますが、少しここで昔話を。
実は私たちアウクバガーデンでも以前は手書きで図面を書いていました。
また、私がイギリスの大学でガーデンデザインを学んだ際も、CADを使った授業もあったものの、提出する課題は全て手書きでした。
手書きでもCADでもそれで評価が変わる、ということはもちろんありませんので、CADで作成する同級生もいましたが、何よりも自分自身が手書きの図面が好き、ということで手書きを選択していました。
何だか暖かい気がするんですよね。
血が通っているというか。
ちなみにロンドンにあるV&Aミュージアムにも建築図面を集めた部屋があって、そこに1800年代に書かれた古い図面が沢山飾られているところがあります。
在英時代はその部屋が大好きで大好きで、もうしょっちゅう行っては何時間もそこで過ごしたものです^^
ちなみにこちらです(リンク:V&A Architecture)
話がそれました^^;
そんなわけで、手書きの良さ、とってもよく分かっています。
むしろ、個人的にはそっち方が好きなのですが、何故アウクバガーデンでは手書きからCADに変えたのか。
そこがこの2つ目の理由の『変更の言い出しやすさ』です。
手書きで図面を書くのは時間がかかるものです。
一つのパースを書くのに、下書きして、上書きが終わったら色付けして、、
多くの労力が必要になります。
だからこそ手書きの図面はキレイで個性的で味があるのですが、、、
難点として、「お客様が遠慮してしまう」という点があるんですね。
お客様も図面をみて「あ、これ手間がかかってるな」と分かるからこそ、ここを変えてほしいなあ、、と思っても言い出しにくい。
実はこれ、CADを導入する前に何度も感じだことでした。
手書きの図面が凝ってれば凝っているほど言い出しにくい。
ただ簡単なスケッチだと伝わりにくい。
ジレンマですね。
そのお客様の声には出さない思いを何となく感じ取った私たちはCADを導入しました。
そうすると、
「ここって他の色だとどんな感じになりますか?」
「ここもう少し塀が高いとどういったイメージですか?」
「この素材だと??」
「やっぱりここはこういう風にして欲しいです」
など、沢山の質問やお願いがお客様から出るように。
こちらもパソコン上で簡単に変更が出来るので、
「違う素材のものも出してみましょう!」
「この色だとこういった雰囲気になりますよ」
「これをこっちに移動するとこうな感じで・・・」
など、より多くの提案を瞬時にすることが出来るようになりました。
これがもし手書きだと・・・
分かりますよね^^;
3、照明イメージを見ることが出来る
最後の理由、それは夜のイメージです。
これはどんなに頑張っても手書きでは作ることが出来ない図面です。
実際に外構に取り入れる予定の照明をCAD図面上に配置すると、夜照明を付けた時どんな風に見えるかを確認することが出来ます。
http://www.o-seven.co.jp/
中々照明のイメージを確認することは難しいので、これはとても大きなメリットになりますね!
以上、私たちがCADを使う3つの理由のお話でした^^
手書き図面からCADに移行したときは、自分自身色々な葛藤がありました。
その個性を捨てたくない、味のある良さを失いたくない。
ただ、優先すべきは作り手の自己満ではなく、お客様の利便性だったり分かりやすさ。
今となってはCADの方がよりお客様が良い外構・お庭を作るお手伝いが出来ると確信しています。
図面は飾っておくものではなく、何度も何度も手直しをして作り替えていくものだと思います。
だからこそ、それが簡単にできるCADがアウクバガーデンでのお客様に添える図面なのかな、と考えます^^