竹を使ったモダンな植栽デザインとは?海外事例を使って考える
前回のブログでは、竹についてのお話しを竹生産者である若竹農場さんを訪れた話を中心に書かせていただきました。
今回はそんな竹をどう外構デザインやガーデンデザインに生かしていくのかをテーマに、海外事例を取り入れつつ『デザイン』という角度から見ていきたいと思います。
おしゃれでモダンな竹を使ったデザインとは??
1、狭い場所に植えた場合
まずはプランターや小さめの花壇など、狭く土量が限られた場所に植えられた事例から見ていきたいと思います。
この際に注意しなければならないのは、狭い場所でも適応可能な品種を選ぶということ!
竹は地下茎で増えていく植物なので、基本的に狭い場所に植えることには適していません。
そのため通常の品種を狭い場所に植えてしまうと適応できずに痛んだり枯れてしまうことが多々有ります。
基本大型種はNGです!
狭いエリアでも適応可能な品種は主に2種類。
日陰であればヒメハチク。
日向であればホテイチク。
この種類の中でもホテイチクの方が狭いエリアへの適応力は高いので、日当たりの良い場所のプランターなどへはホテイチクをおすすめします!
ホテイチク
ヒメハチク
以上のことを踏まえた上で狭い場所での竹植栽例を見てみましょう^^
まずはプランターに植えた例。
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竹は日本では和風!といったイメージが強いですが、こうした線の細い小型種をモダンなプランターに植えるとすごくスタイリッシュな雰囲気になりますね!
竹の持つ縦への直線のラインは他の植物にはない独特なものなので、これを生かしてツルンとしたシンプルなプランターが雰囲気に合うと思います。
続いてプランターよりかは大きめの花壇に植えた例です。
花壇といっても竹の性質からいうとかなり狭くなるので、植えることのできる品種はまだ限られています。
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狭い花壇に植えた場合は、このようにシャープな生垣として作ることが多いですね。
下枝がない分足元の処理が重要にはなりますが、背景の壁を透かしながら緑を足すには絶好の素材です。
おしゃれなスクリーンになりますよ^^
2、広い場所に地植えした場合
広い場所といってもあくまでも住宅の庭での広い場所なので、ほどほどの広さです。
竹林のようなイメージではありませんのでご了承を。笑
ただ実際に地面に植えることで、花壇と同じようなスペースだったとしても狭さへの適応基準は緩くなります。
ただこの場合でもモウソウチクやアケボノモウソウといった大型種は適応が難しいです。
前回のブログでご紹介したヒメアケボノモウソウも狭さへの適応が多少あるとはいっても、必要最小面積は2x4mほど。
マダケやハチク、クロチクも同等程度は必要となります。
となると、住宅内での使用品種のベースは、狭いエリアと同じようにヒメハチク、ホテイチク辺りでしょうか?
面積が許せば他の品種も積極的に使っていきたいですね^^
では海外事例からご紹介します。
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いかがでしょう?
広い面積になるとより竹の伸びやかさが表現できますね!
縦へのラインも強調されてシャープでモダンな雰囲気もよりアップします。
ちなみに最後のものは日本の事例です。
宮崎にあるホテル、ガーデンテラス宮崎ホテル&リゾートさんです。
日本を代表する設計士、隈研吾さんのデザインです。
ちなみに隈研吾さんは竹を使った植栽を好んでデザインしています。
イタリア・ミラノの「Naturescape」ショールームでの竹を使ったデザインは海外でも有名ですね!
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日本でも根津美術館の植栽デザインを竹を使いされていますね。
こちらはキンメイチクを使用しています。
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いかがでしょうか。
一口に竹といってもその品種によっても見え方も適応も様々。
ただ言えることは、竹は和風のイメージではなく、モダンでシャープな素材として海外では広く浸透しているということ。
なかなか日本の住宅外構において竹を使うシーンは限られてしまいますが、ホテルや店舗の植栽デザインなどまだまだ使えるところも沢山。
特にコンクリートや大判タイルとの相性は抜群です。
流行の現代的でおしゃれな雰囲気を作るために、竹、取り入れてみるのもアリですよ♪♪
以上、竹を使った植栽デザインのお話でした^^